極楽記録

BGM制作受け付け中! BGM制作事業「キリカ工房」の主、ソロユニット「極楽蝶」の中の人、ユニット「キリカ」のギターとコンポーザー、弾き語りアーティスト、サポートギタリスト、編曲者のサエキの記録

9月16日は「BATMAN DAY」なので、バットマン出演最新作「ザ・フラッシュ」について書いてみる。

 

 

 

 

鑑賞からだいぶ経ってしまったが、改めてレビューをば!

 

 

 

思わぬ感動作となった映画「ザ・フラッシュ」!

 

 

来る9月16日はなんと「BATMAN DAY」なのだそうな。そんなわけでバットマンに心を奪われて久しい私も、この機会にバットマンの話をしてみようと思う。

 

まずはバットマン出演最新作「ザ・フラッシュ」のこと。

 

DCコミックの最速スーパーヒーロー・フラッシュの初主演映画である。

 

 

 

あらすじ

事態の収拾に向かう二人のバリー・アレンことフラッシュ。

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母を殺害され、父がその冤罪を着せられて服役中という、二重の不幸を背負って大人になった主人公バリー・アレン。彼は実は正義のスーパーヒーロー軍団「ジャスティスリーグ」のメンバー「フラッシュ」その人だった。

ヒーローとして幾多の困難を乗り越えたバリーは、リーグの中では前線に立つときは少ないものの、頼れるレスキュー要員として確かに成長していたのだった。

 

しかし、ふとした時に彼の心を暗く覆うのは、やはり謎の死を遂げてしまった母と、冤罪で服役中の父のこと。

 

耐え難い思いを胸に、足を速めていたその瞬間、彼は時空を飛び越え、まだ母が健在だったころの時間に行き着く。そして、母の死を未然に防ぐことに成功。しかし、バリーが過去を変更したことによって、その世界線ではスーパーヒーローは存在せず、ジャスティスリーグも不在!

スーパーマンの宿敵ゾッド将軍の地球襲来が予測される中、スーパーヒーロー不在というピンチの中、バリーはこの世界線のバリー(母の死を乗り越えていない陽キャのバリー)とともに、唯一存在が確認できたブルース・ウェインバットマンに協力を依頼しに向かうが…。

 

 

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SF映画ではおなじみのタイムトラベルものである。代表的なタイムトラベル物といえば言わずもがなの「バック・トゥ・ザフューチャー」。日本だと「ドラえもん」も。古くはハインラインの「夏への扉」。

そして本作にも、マーベルから始まったコミックスの新しい概念「マルチバース」が描かれ、現実世界では誕生しなかった幻の作品(ニコラス・ケイジのスーパーマン)や、共演する予定でできなかったあの二人が登場する。

近年ではそこかしこにこの「マルチバース」の概念が使われるようになったけれど、かくいう私も実は「マルチバース」が何なのか詳しくはわかっていない……。むぅぅ。

 

そんな多分に過去のDC作品は元より、企画されたもののお蔵入りしてしまった幻の作品にまで言及し、大いにファンを盛り上げてくれた本作! 長年のファンなら感涙ものの展開だろう。

 

しかし、本作の魅力は、そんなファンサービスだけに留まらない。

この映画、見た目とは裏腹に実は脚本にこそ大きな魅力があるのだ。とにかくストーリーが良い。

 

皆様は気が付かなかっただろうか? 

「バック・トゥ・ザフューチャー」や「ドラえもん」など、タイムトラベル物に矛盾はつきものではあるのだが、その中でも、根本と言っても良い疑問に。

 

「君たちの都合で、未来を変えるのは許されるのか?」

 

上記に挙げた、タイムトラベル物の名作だが、いずれも主人公の都合で未来が変更され、彼らは幸せになる……、なるけどさ、でも、それで不幸になる人々だっているはずでしょ?

起こるべくして起こってしまった出来事に、力を持った人間が変更を加え、自分たちだけが幸せになる。そんなことは許されるのか? 自分勝手で無責任なだけではないか?

 

この問いに対して、フラッシュ=バリーは真正面から対峙することになる。「母の死」を経験することなく過ごした「陽キャのバリー」は「誰も死なせない!」と作中誰よりもヒロイックな心意気をもって戦うが、幾多の試練を乗り越えた主人公・バリーは、それとはまた別の決断をすることとなる。

 

前作「ジャスティリーグ」ではメンバーの中では若手で、精神的には戦士には向かない、臆病で多弁なバリー。作中でも、「いつも雑用が僕の仕事だ」と小言を言う場面もある。それでも、これまでの幾多の戦いの中で、彼は試練を乗り越えてきた。彼の最後の決断には、これまでの葛藤や「心に傷を負ったヒーロー」としての在り方がよく反映されていた。自らの運命を受け入れ、それでもなお今の自分を肯定すること。ヒーローはそうした葛藤から生まれるのではないか。そんなことを思った。

 

本作ではベン・アフレックバットマン(通称:Batfleck)も再登場。前作「ジャスティスリーグ」の時とは違い、「同じ傷を持つもの」として、または「良い兄貴分」としてバリーと接する感じも見ていて心温まる。そして、序盤のガジェット満載のカーチェイスシーンでもド派手なアクションをブチかましてくれる!

 

バットマンVSスーパーマン」の暗さから解放され、すっかり良い兄貴になった「Batfleck」さんでした。

 

スーパーガール役のサッシャ・カジェも見逃せない。シュッとしたスタイリングでキュートなのにカッコいい新たなスーパーガールを演じている。ネットで調べていても「サッシャのスーパーガールは大当たり」と出る、その人気の高さが伺える。

 

現代的なスーパーガールを演じたサッシャ・カゼ。再演希望の声が続々!

 

 

 

そして、個人的には本作の最大の目玉だったキートンバットマン様!

 

先日、誕生日を迎えて72歳になられたキートン御大! 年齢を重ねても最高なバッツを演じてくれました!

 

もう最高! 70歳でバットスーツを着てくれるなんて最高としか言いようがない!!

キートンバットマンもとよりティム・バートン監督の「バットマン」(89)についてはまた別記事で書こうと思う。何せ思い入れが強すぎてここでは書ききれない。

 

 

 

最高のエンタテインメント映画だった本作「ザ・フラッシュ」。楽しませるだけでなく、しっかりと考えさせてくれる良作だった。

 

だが、DCファンなら知っている笑えない裏事情が諸々……。

興行的には「フラッシュ」の知名度の低さなのか、惨敗。。。みんな大好きバットマンが2パターン以上(最後にあの方も!)出ているというのに。

 

バリー役のエズラ・ミラーも、酒癖の悪さから諸々事件を起こしまくる素行の悪さ…。詳しくはエズラwikiを。

 

赤字が続くDCは経営陣を新体制に変更、伴って進行中だった企画をお蔵入りさせまくるという暴挙に出る。キートンバットマンをもっと見たかった私だけれど、きっと本作も赤字なのでもう新作でキートン様を見ることは叶わないだろう。

わかっている、映画はビジネスだしお金がすべてだ。でも、こんなに客入り少ないなんて納得いかないよ。本当に面白かったんだよ?

 

というか、DCファンって意外に少ないよね?! みんなマーベルばっかり見てないで、たまにはDC見ようぜ!!

 

最後は愚痴になってしまったが、今後のDC作品がどうなってしまうかは、やっぱりファンの応援にかかってるんだと思う。ちゃんとお金使って推しを応援しないと、続編が作られなくなるんだな、と肌で実感している。これからも、バッツを応援していきたい。

 

let`s get nuts!